2010年11月04日

モルヒネの問題2 最期の記録

主人の容体が急変した日の記録を眺めました。しみじみ眺めるとその日の朝は
SpO2 91%(前日まで 96%~94%)  体温35.8 (前日は36.7) 
 脈拍60~70拍ぐらいが この日は101拍。   
血圧126/86・・・もともと血圧の低い人が施設利用の記録から やや高めであったことが分かりました。
この日は確実に 数値が異常でしたがーん…看護士さんたちはもしかしたら 気付いていたのかも・・・死期が近いことを・・・。私はこのノートの記録にはっとしたのは 少し前のことでした。
この日の夜中にはもう 返らぬ人になっていました。

朝10時ごろ苦しいとのことで 酸素をつけたそうで 私がかけつけた時は 「余計苦しい」と酸素を外していました。

昼過ぎて 喋ることも 片言がやっとになりました。
苦しい 熱い 寒いの繰り返し・・・ 焼けるように背中が熱いと
数分刻みで 布団をかけたり うちわで扇いだりが始まりました。

「もう良いだろう・・・」

モルヒネ 頼む・・」

もう耐えるのに限界が来たようでした。

ただモルヒネは この施設にはなく 午後 コントミンという 点滴が始まりました。

「ダメだ 全然効かない」

モルヒネ 使う」

施設内はバタバタと してきました。 

私が呼ばれ モルヒネはそう簡単に出せる薬ではないので 病院側とこれから交渉すると説明を受けました。

施設の目の前に 病院がありました。

数時間過ぎ やっと回答が来るまで

「まだか?」何度も 要求がありました。

「熱い」 「寒い」 「まだか」 「効かない」 その繰り返しでした。

4時ころ 娘が学校から タクシーでかけつけ・・・主人の母親がかけつけ・・・ 私の母がかけつけ・・・

私がやっと ナースステーションに呼ばれた時は もう暗くなっていました。 

医師 「やはり この施設ではモルヒネは使えないんです」
私   「もう楽になりたいって 本人も言っています。先生楽にさせてあげて下さい」
医師 「・・・・それに似たような 薬を今から使います」

そう言って 私が署名にサインをし 看護士さんが 哀れな顔つきで 主人の点滴に ホリゾンという薬を入れ始めました。

少し経つと 眠ったように 規則正しい 呼吸の音だけが聞こえだしました。

「どう?楽になった?」

「・・・」  言葉はなく コクリとうなづきました。



こうなる前に 施設側がモルヒネを準備しておけば ここまで主人は苦しまずに済んだことを 先日の施設訪問で知りました。

でも 仕方ないですよ・・・。毅然と モルヒネは使わないと 言い張っていたのは主人なんですから・・・

今後の課題は その時はそうでも 使いたくなる時がくるかもしれないという想定で 準備しておくことでしょうか??

 


 

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Posted by マリン at 22:03│Comments(0)介護
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